質量分析イメージングの受託分析を行う株式会社ミルイオン(代表取締役: 小竹和樹、以下、ミルイオン)は株式会社島津テクノリサーチ(代表取締役社長 福永 秀朗、本店:京都府中京区、以下、島津テクノリサーチ)と業務提携を結び、質量分析イメージング(以下 MSI)※の受託分析サービスを共同で開始しました。
MSI は、マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析法(MALDI)※を用いて試料表面でイオンを生成し、分子の組織内分布を可視化する手法です。
本受託分析サービスでは、島津製作所のイメージング質量顕微鏡「iMScope TRIO」を用います。本装置は、「顕微鏡で観察できる形態」と「質量分析計で測定できる分子の分布」という 2 つの原理から検出する画像を重ね合わせて解析します。
ミルイオンはあらゆる試料に最適な前処理を施せる MSI に関するノウハウを持っており、動物組織のみならず植物やサイズが非常に微小といった測定が困難な試料にも対応できます。
このたびの業務提携によって、島津テクノリサーチおよびミルイオンは、MSI の普及促進を図り、創薬(医薬・農薬など)から食品科学(食品分析及び機能性食品の開発)まで様々な目的の成分分布解析を通じて、社会に貢献を目指していきます。
※ マトリックス(イオン化補助剤)を混ぜた試料にレーザーを照射して、タンパク質をイオン化する技術。島津製作所エグゼクティブ・リサーチフェローである田中耕一のノーベル化学賞の受賞理由となった。
【本サービスの特長】
1. 試料の準備からレポート作成まで一気通貫
顧客はミルイオンとの打ち合わせ後に試料を送付するだけです。煩雑な前処理の検討や測定条件の検討などはミルイオンが引き受けます。
2. あらゆる試料に対応
微小だったり、硬かったりという分析者泣かせの試料に対して最適な前処理ソリューションを構築します。
3. 豊富な経験でデータ解釈をサポート
MSI ではしばしばマススペクトルを含めたデータの解釈が問題となります。長年の経験を持つ MSI 研究者が、お客様のデータ解釈をサポートいたします。
図.MSI による乾燥ターメリック中のクルクミン分析例(Shimma S, Sagawa T. Microscopy
and Mass Spectrometry Imaging Reveals the Distributions of Curcumin Species in
Dried Turmeric Root. J Agric Food Chem. 2019 Aug 28;67(34):9652-9657.より)
「クルクミン分布」において白く表示されている部位にクルクミンが蓄積している。
【報道関係の皆様のお問い合わせ先】
株式会社ミルイオン 代表取締役 小竹和樹
〒567-0085 大阪府茨木市彩都あさぎ 7 丁目 7-20 彩都バイオイノベーションセンター203
TEL 072-646-5116 mail:support@miruion.com
株式会社島津テクノリサーチ 医薬ライフサイエンス事業部
〒604-8511 京都市中京区西ノ京下合町 1 Tel 075-811-3185
報道発表資料(ミルイオン&島津テクノリサーチ)