質量分析イメージング(MSI)では、まず組織の極薄切片を切り出し、スライドガラス上に貼り付けた後に、マトリックスと呼ばれるイオン化剤を塗布し 、サンプルを調製します。次に、サンプルを質量分析装置に導入後、一定の区切られた領域ごとにレーザー光を当て、その領域のマススペクトル(MS)取得を繰り返すことで切片中の指定したエリア全体のMS情報を得ます。そして最後に、それらのMS情報を分子イオンピークごとに解析することにより、ターゲットとする化合物の分布が得られます。今回はこの質量分析イメージングによりどのような事が分かるのか様々な事例とともに紹介いたします。